「コーヒーを飲んでも眠気が取れない…」「もっと強いカフェインが欲しい!」。
そんなあなたに朗報だ。
コーヒー豆の種類によって、カフェイン含有量には大きな違いがある。
本記事では、カフェインを多く含むコーヒー豆を詳しく解説し、その特徴や選び方について紹介する。
知らずに飲んでしまうと、思わぬカフェイン過剰摂取になることもあるため、正しい知識を身につけておこう。
- カフェインを多く含むコーヒー豆の特徴とは。
- ロブスタ種が「最強のカフェイン含有量」と言われる理由。
- 焙煎の深さとカフェイン量の意外な関係。
- エスプレッソとドリップ、カフェイン量が多いのはどっち?。
- カフェインの適切な摂取量と過剰摂取のリスク。
カフェイン含有量の多いコーヒー豆とは?
コーヒーを飲む理由は人それぞれだが、その中でも「カフェインを摂取したい」という目的は多い。
しかし、コーヒーに含まれるカフェイン量は豆の種類や焙煎度、抽出方法によって大きく異なる。
カフェイン含有量の多いコーヒー豆を知っておくことで、自分の目的に合った一杯を選ぶことができる。
ここでは、カフェインが多いコーヒー豆の特徴と、豆の種類によるカフェインの違いについて詳しく解説する。

カフェインが多いコーヒー豆の特徴
カフェインが多く含まれるコーヒー豆には、いくつかの共通した特徴がある。
その代表的なポイントを見てみよう。
- 【ロブスタ種】
アラビカ種よりもカフェイン含有量が2倍以上高い。
強い苦味が特徴で、エスプレッソや缶コーヒーに多く使われる。 - 【低地で栽培される豆】
標高が低い地域で育つ豆は、害虫に強くなるためにカフェイン含有量が高くなる傾向がある。 - 【浅煎りの豆】
深煎りよりもカフェインが残りやすい。
一般的に、焙煎が進むと重量あたりのカフェイン濃度は下がるため、浅煎りの方が多くなる。
カフェイン含有量の多い豆を選ぶときは、これらの特徴を押さえておくとよい。

コーヒー豆の種類によるカフェインの違い
コーヒー豆には大きく分けて【アラビカ種】と【ロブスタ種】の2種類がある。
そして、この2つのカフェイン含有量には明確な違いがある。
- 【アラビカ種】
上品な酸味と豊かな香りが特徴。
カフェイン含有量は比較的少なく、1.2~1.5%程度。 - 【ロブスタ種】
強い苦味とコクが特徴。
カフェイン含有量は2.2~2.7%と、アラビカ種の2倍近くある。
一般的なスペシャルティコーヒーはアラビカ種が多く、ロブスタ種は主にエスプレッソやインスタントコーヒーに使用される。
つまり、「とにかくカフェインを摂りたい!」という場合はロブスタ種を選ぶのが正解だ。
また、シングルオリジンの豆でも、産地によってカフェイン含有量が異なるため、次のセクションで詳しく解説する。

カフェインを多く含む代表的なコーヒー豆
カフェインを多く含むコーヒー豆を探しているなら、いくつかの代表的な種類を知っておく必要がある。
特にカフェイン含有量が高いのは【ロブスタ種】と、特定の【シングルオリジン】だ。
それぞれの特徴や魅力を詳しく見ていこう。

ロブスタ種:最強のカフェイン含有量
ロブスタ種はカフェインの多さでは圧倒的な存在だ。
特に、エスプレッソやインスタントコーヒーに多く使われている豆で、アラビカ種と比べて苦味が強く、風味も独特。
だが、カフェインを効率よく摂取したいなら、このロブスタ種が最適だ。
- 【カフェイン含有量】
ロブスタ種のカフェイン含有量は2.2~2.7%と、アラビカ種の約2倍 - 【風味の特徴】
力強い苦味と重厚なボディ。
酸味は控えめで、どっしりとした後味が残る - 【主な生産地】
ベトナム、インドネシア、ウガンダなど、主に東南アジアやアフリカの低地で生産 - 【用途】
エスプレッソ、缶コーヒー、インスタントコーヒーに多く使用
ロブスタ種は、高カフェインなだけでなく、比較的安価で手に入るのも特徴の一つだ。
そのため、大量にコーヒーを消費する人や、強い刺激を求める人に向いている。

カフェインが多いことで知られるシングルオリジン
シングルオリジンとは、特定の農園や地域で生産された単一品種のコーヒー豆のこと。
アラビカ種であっても、一部のシングルオリジンはカフェイン含有量が高めのものがある。
その代表的なものを見てみよう。
パプアニューギニア産のコーヒー豆
パプアニューギニアの高地で生産されるコーヒーは、一般的なアラビカ種よりもカフェインを多く含む傾向がある。
標高が高く、昼夜の寒暖差が激しい環境で育つため、豆が引き締まり、しっかりとした味わいが特徴。
- カフェイン含有量は1.4~1.6%と、標準的なアラビカ種よりも若干高め
- スパイシーで複雑な香りが楽しめる
- フルーティーな酸味と、心地よい甘みが特徴

インド産「モンスーン・マラバール」
インドの「モンスーン・マラバール」というコーヒー豆も、カフェイン含有量が高めで知られている。
この豆は、収穫後にモンスーンの湿気を利用して熟成させるという独特の製法で作られる。
- カフェイン含有量は1.5~1.8%と、アラビカ種の中ではかなり高め
- 低酸味で、スモーキーな香りと濃厚なコクが特徴
- クリーミーな質感で、エスプレッソとの相性が良い
モンスーン・マラバールは、一般的なアラビカ種と比べると個性的な味わいだ。
深みのあるコクを求めつつ、カフェインもしっかり摂取したい人には最適な選択肢になる。

焙煎とカフェイン量の関係
カフェイン含有量は、コーヒー豆の種類だけでなく【焙煎の度合い】によっても変わる。
「深煎りの方がカフェインが強い」と思われがちだが、実際はそうとは限らない。
焙煎が進むことでカフェインの濃度がどう変化するのかを解説しよう。

焙煎の違いでカフェイン量は変わる?
コーヒー豆は焙煎されると水分が抜け、軽くなっていく。
そのため、同じ重さの豆を比べると、浅煎りの方がカフェイン含有量が多くなる傾向がある。
- 【浅煎り】
カフェイン含有量が多め。
酸味が強く、フルーティーな風味が特徴。
軽やかな飲み口で、スペシャルティコーヒーによく用いられる。 - 【中煎り】
浅煎りと深煎りの中間。
酸味と苦味のバランスが取れている。
一般的なレギュラーコーヒーに多い焙煎度。 - 【深煎り】
カフェイン含有量はやや少なめ。
苦味が強く、コクのある風味が特徴。
エスプレッソやフレンチローストなどに使われる。
つまり、同じ量の豆を使う場合は【浅煎りの方がカフェインが多い】ということになる。

エスプレッソとドリップではどちらがカフェインが多い?
エスプレッソとドリップコーヒーでは、どちらの方がカフェインが多いのか?
これは【抽出方法】による違いが影響している。
エスプレッソのカフェイン量
エスプレッソは短時間で濃縮して抽出されるため、1杯あたりのカフェイン濃度は高くなる。
しかし、実際に摂取するカフェインの総量で考えると、意外な結果になる。
- 30mlのエスプレッソには【約60~70mg】のカフェインが含まれる。
- 一口ごとのカフェイン濃度は高いが、1杯あたりのカフェイン総量は少なめ。
- 短時間でカフェインを摂取できるため、素早く目を覚ましたい人に向いている。

ドリップコーヒーのカフェイン量
ドリップコーヒーは時間をかけて抽出するため、1杯あたりのカフェイン総量はエスプレッソより多くなる。
- 150mlのドリップコーヒーには【約95~120mg】のカフェインが含まれる。
- じっくりとカフェインを摂取したい人に向いている。
- 豆の種類や抽出時間によって、カフェイン量が変動する。
結論として、「1杯あたりのカフェイン量」を比べると【ドリップコーヒーの方が多い】。
一方で、短時間で効率よくカフェインを摂取するなら、エスプレッソが有効だ。

カフェインの摂取量と注意点
コーヒーを飲む理由の一つは「カフェインの効果」だが、摂取量には注意が必要だ。
適量ならば集中力や覚醒効果を得られるが、過剰に摂取すると健康リスクが高まる。
ここでは、カフェインの具体的な効果とデメリット、さらに適切な摂取量について解説する。

カフェインの効果とデメリット
カフェインにはポジティブな作用とネガティブな影響の両方がある。
適度に摂ることでメリットを得られるが、過剰に摂るとデメリットが目立つようになる。
- 【覚醒作用】
カフェインは脳内のアデノシン受容体をブロックし、眠気を抑える効果がある。
そのため、集中力を高めたいときや眠気覚ましに有効。 - 【代謝の促進】
交感神経を刺激し、脂肪燃焼を助ける働きがある。
一部のダイエットサプリにもカフェインが含まれる理由の一つ。 - 【リラックス効果】
適量のカフェインは気分をリフレッシュさせる効果がある。
コーヒーの香りと相まって、ストレス軽減にもつながる。
一方で、カフェインを摂りすぎると以下のようなデメリットも発生する。
- 【不眠や睡眠の質の低下】
カフェインの効果は摂取後6時間程度続くため、夜遅くに飲むと睡眠の質が落ちる可能性がある。 - 【動悸や血圧上昇】
カフェインは心拍数を上げるため、高血圧の人は特に注意が必要。 - 【依存性】
長期間にわたって多量に摂取すると、カフェイン依存になりやすい。
急にカフェインを断つと、頭痛や倦怠感が生じることがある。
こうしたリスクを避けるためには、適切なカフェイン摂取量を知ることが大切だ。

適切なカフェイン摂取量とは?
では、どのくらいのカフェインを摂るのが適量なのか?
これは年齢や体重、体質によっても異なるが、一般的に推奨されるカフェインの摂取量は以下の通りだ。
一般的なカフェイン摂取基準
- 健康な成人の推奨上限:1日【400mg】まで(コーヒーカップ約4杯分)
- 妊娠中の女性の推奨上限:1日【200mg】まで(コーヒーカップ約2杯分)
- 10代の推奨上限:1日【100mg】まで(コーヒーカップ約1杯分)
飲み物ごとのカフェイン含有量
- ドリップコーヒー(150ml):【95~120mg】
- エスプレッソ(30ml):【60~70mg】
- 緑茶(150ml):【30~50mg】
- エナジードリンク(250ml):【80~150mg】
成人であれば、通常のコーヒー4杯程度が安全な範囲とされている。
ただし、体質によってカフェインに敏感な人もいるため、自分の体調と相談しながら摂取することが重要だ。

まとめ
カフェイン含有量の多いコーヒー豆について詳しく見てきたが、いかがだっただろうか?
コーヒーの種類や焙煎方法、抽出方法によってカフェインの摂取量が大きく変わることが分かったはずだ。
ここで、今回のポイントをおさらいしておこう。
- 【ロブスタ種】はカフェイン含有量が最も高く、強い苦味が特徴。
- 【シングルオリジン】の中にもカフェイン量が多いものがある。
- 【焙煎が浅いほど】カフェインが多く残りやすい。
- 【ドリップコーヒー】はエスプレッソよりも1杯あたりのカフェイン量が多い。
- 【適切なカフェイン摂取量】を守ることで、メリットを最大限に活かせる。
コーヒーを楽しみながら、カフェインの働きを上手に活用したいものだ。
あなたは普段、どんなコーヒーを飲んでいるだろうか?
コメントでぜひ教えてほしい!
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